ここではタクティクスオウガリボーンのレビュー評価の紹介をしている記事となります。
今作品はタクティクスオウガ(SFC版)のリメイク作品となっており、自分はタクティクスオウガ(SFC版)運命の輪(PSP版)の両方をプレイ済みで、それらを踏まえた上での独自の感想となります。
タクティクスオウガリボーンのレビュー評価
公式情報
・公式サイト
https://www.jp.square-enix.com/tor
・公式PV
こちらは公式からのファイナルトレーラーとなっているが、ゲーム画面は開発中の物を使用しており、実際のゲーム画面とは異なる部分が見られる。
・その他
販売プラットフォームはPS4、PS5、Switch、steamとなっている。
発売日は2022/11/11、steam版のみ2022/11/12
通常価格は5480円 他にプレミアムエディションとe-store限定のコレクターズエディションがある。
タクティクスオウガ(SFC版)について
多少SFC版に触れておくとすると1995年にスーパーファミコン(SFC版)から販売し、今作品のリボーンとはシステムが全くの別物で、ストーリー部分の基本形となっている物。
昔ながらのHP0→死亡(キャラロスト)と言ったシビアなシステムだったり。
装備の制限はやや緩く、大半のクラスが何かしらの呪文や弓などを装備出来たり、パーティーアタック稼ぎが出来たり、昔のファイアーエムブレムのような1発ロストシステムはなかなかキツイものもあったり、安定して突破するためには遠距離ゲーになりがちだったり、近接のリスクにかなり不遇な部分がある。もちろんキャラが死んだ瞬間に基本はリセットゲーでもある。
またスキルの概念や、スペシャルの数も制約があったり、必殺技はおまけ要素的なものだったりと、基本的には硬派なシミュレーションゲーと言った認識。
しかしかなり昔のゲームでは珍しいマルチエンディングやクリア後やり込み要素の死者の宮殿はSFC版から存在。
また運命の輪システムは無いのでルートごとにキャラ加入条件とEDは違うのでそれぞれのルートのセーブデータを作り、データごとにやり込む必要があった。しかもセーブデータは2つしかセーブできないので、全ルートをやり込もうとするなら必然的にソフトを最低2本買う必要あり。
タクティクスオウガ運命の輪(PSP版)について
今作品のリボーンの元となっている作品で、2010年にPSPから販売した物。
今作品の特徴としてリボーンに引き継がれた運命の輪システムが最大の面白みであり、SFC版から多数の変更と改良が加わったもの、ゲームバランスはかなり変更が加わってスキルや合成、スキルポイント、クラスレベルシステムが導入、クラスや装備、アイテムの多数追加などがある。
リボーンに引き継がれなかったシステムの一つでクラスレベルがあり、個人的にはあまり好きでは無かったシステムがあり、システムを理解すると単一クラスで特攻するのが非常に強力かつ、やり込みする際に重要になり、味気の無いゴリ押しゲーになる。
更にレベル上昇時の補正値の都合上、複数クラスをカンスト+クラスチェンジを繰り返すと基礎パラカンストキャラを量産できるシステムが何ともバランスを破綻させている。
更に新規で加入したクラスはレベル1からスタートするので基本的に使い物にならないので、高レベルクラスに変更するしたほうが即戦力になるので、余計に2~3クラスで固めたほうが安定するゲームバランスになっている。
またリボーンに引き継がれなかったシステムにスキル習得+スキルポイントシステムがあり、個人的には無くなって残念なシステムがある。
1キャラ最大10スロまでスキルを装備でき、同じクラスでもある程度個体差や、運用の分別が出来たので、好きなシステム。パッシブスキルやアクティブスキルも非常に多かったためクラス替えをして、スキルを習得して行くのが主なやり込みになる。
他にはLPシステムの導入により、1発ロストは無くなったが、SFC版ほどの緊張感は無くなり、システムを理解するほどヌルゲー気味になる。
アクティブスキルや必殺技の使用にはTPを使用し、MPとは別々で管理されているシステムなどがある。
リボーンの良かった点
・PSP版基準だが調整や新システム、廃止されたシステム多数
こちらはキリが無いほど多くの項目が調整、廃止、新導入された物が多く、話の流れは変わらないが、SFC版ともPSP版とも違ったゲームバランスに仕上がっている。
・向上部分について
またフルボイス化やグラフィック、BGMの再録などの向上も非常に良い出来となっており、テンポの向上として倍速モードも追加され、特に違和感などなく楽しめた。
・バフカードについて
新しく追加されたシステムにバフカードがあるが、クリア後の感想としては、このシステムのおかげで助かった部分と、鬼畜になった部分の両方があり、結果としては多少の運要素が絡むものの、一部の戦闘と後半のボスやラスボスはバフカード全盛り状態で開始するので、SFC版やPSP版以上の鬼畜ステージがあり、PSP版やSFC版とも違った戦略の面白さや緊張感が味わえるという意味では、個人的にかなり刺さった。
今作品をクリアしてみて個人的にはこれらの変更点は基本的に面白かったと思っており、スキルシステム以外は良かった変更点だと感じた。
・無双ゲーになりにくいバランス調整と新システム
他にはステータス回りや成長値+補正値の大幅変更、装備の追加スキルなど、強すぎた必殺の取得順変更など、バランス面でもクリア後を含め無双ゲーになりにくい様に、かなりの数が変更されているのも個人的にはよかった調整と感じている、またこの部分のに絡んでくる新システムに、レベルキャップ(ユニオンレベル)とバフカード、クリア後のレベルシンクシステムがあり。
クリア後ストーリーや、死者の宮殿などをプレイした感じでは、そこまで嫌いなシステムでは無く、クリア後の別ルート攻略を含め敵を基本的には自軍有利だが、ワンパンで倒していくような作業ゲーにはならないという意味では良かったと思っている。
・廃止されて良かったシステム(PSP版から)
最初にPSP版の部分でも触れたが、個人的に無くなって良かったシステムはクラスレベルシステムで、このシステムはやり込みを前提として逆利用すると全パラメーターカンストキャラを作成出来たりと、中盤以降からかなりのバランス崩壊システム+全軍2~3クラスのアーチャーゲーになってしまってたので、クラスの個性とかも殆ど関係なくなっていたので、クラスレベルシステムが無くなっただけでかなり良ゲーになっている。
他にはTP、合成確率、触媒、LP3、投擲装備などは無くなってよかったと思っているシステム。
・運命の輪システムによるやり込み
これはリボーンと言うよりPSP版からの完全移植システムで、特に変わった変更点は無い。
ゲームクリア後に使用可能なシステムで、過去の話を遡り、別ルートの話しを進行でき、全ルートのシナリオを1つのセーブデータで見れ、本来のルートでは仲間に出来ないキャラを全員仲間に出来るシステム、と言い換えて良い。
そのため本来のSFC版ではゲームをクリアしたら別ルートの話しを見るために完全新規でニューゲームでプレイする必要が無くなるシステムでもある。
また、クリア後のやり込みとしても有能なシステムなので、1つのデータで3倍遊べ、PSP版の仕様のままなのも嬉しい所。
・PSP版のDLCシナリオ収録
こちらもPSP版の追加コンテンツがデフォルトで収録されており、エピソード1~2の両方がプレイ可能。ボリューム面の向上と言う意味で良い点である。
リボーンの気になった点
・廃止されて残念だったシステム(PSP版から)
個人的に今作品で無くなって残念だったシステムは、スキルポイントシステムで、スキルスロットが最大10ある代わりに、全パッシブやオート、アクティブスキルをポイントを消費して取得し、自由に付け替えれると言ったシステムだったが、これが無くなったことにより同じクラスの差別化が難しくなったことにより、戦略や役割の分別が難しくなったのは、ちょっと残念だった部分ではある。
逆に今作のリボーンではクラスの役割が明確+シンプルに分かれているバランスになっており、色々なクラスをバランスよく配置したほうが、立ち回りやすくなっているのは良い点でもある。
他にはアイテムの装備枠が4スロなので、呪文書の消耗品使用などは無くさなくても良かったのではないかと思っている。
・運要素や理不尽な敵陣営
ここに関してそこまでではないが、PSP版のアクティブ系サポートスキルのオートスキル化とバフカードにより、運要素が絡んでいる点。
またこれらの要素にもバフカードの要素が絡んでくるのもあり、運が悪かったり、バフカードの出現位置や種類によって、敵だけ拾い有利になるなど理不尽な感覚を味わう時もある。
更に敵陣営は非売品のマジックリーフによる開幕MPチャージや、中盤以降のボスの戦闘開始時バフカード全盛りなど、開始数ターンで即死級の範囲攻撃などが毎ターン飛んでくるのも中々にきついものがある。
ある程度ストーリーが後半になれば、逆に圧倒的に有利なアイテムや技などが使えるので、目立ってキツイのは序盤~中盤となっている。敵陣営が使わない技やアイテムなどの選択肢の多さでひっくり返ると言ってもいい。
まとめや点数など
・最期に今作品のレビューのまとめや感想、点数など。
個人的にPSP版はクリア後にそこまでハマらなかったが、今作品をまとめた特徴を言うなら「SFC版やPSP版をやっていても別の面白さがある作品(別ゲー)」と言った感じの印象を受けた作品です。
個人的な面白さで言うとリボーン>SFC版>PSP版と言った印象で、PSP版があまりにも変更点が多すぎ+クラスレベルシステムに違和感しかなかったという事もあり、今作品は逆にシンプル設計+そこそこ難易度になっており中々良作だと感じてしまった。
気になった点としては多少の理不尽要素の改善や、スキルシステムも完全移植してくれれば、心残りは無かったかなと言う印象です。
・点数について
今作品の点数については、個人的には8.5点。
一般的な難易度やバランス、遊びやすさ、SFCやPSP版未プレイの完全初見などを考慮するとして、万人向けの点数と言う意味では7.0点と言うのが無難かなと言った感じです。